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今日のにっこりひまわり 毎日健康社員日記

高知牛乳と深渕の半四〔4189〕2014/10/04

高知牛乳と深渕の半四

2014年10月4日(土)晴れ

昨日、深渕の半四のことを書きました。野市、深渕に藩政期初期に実在したといわれる「どくれの半四」。今朝、今一度深渕に行き、自転車でたつくって、そこにあると云われる半四のお墓を探してきました。これかな?という墓石はありましたが、確定はできず。
しかし深渕。野中兼山が野市を開発するより遥か昔から、集落が形成されちょった深渕。今も、なかなかのたたずまいが残ります。
路地の一角に、高知牛乳の受け箱を発見。これは貴重だ。
弊社は、昭和40年代まで、高知牛乳食品株式会社、という社名でした。で、県下で大ヒットした商品が、200mlビンの、特選濃縮「ひまわり牛乳」。この受け箱は、その商品名が入った貴重なものですね。

あまりにその商品がヒットし、会社の代名詞になったので、いつしか商品名が社名になった、という話は以前にも書きました。

さて。深渕の半四。この受け箱の所からもう少し北、郷士横山氏の家の近所に住みよったでしょうか。野中兼山によって新田が開発され、深渕は、それまでの農地と新田との接点に位置しました。なので、水利権や洪水の問題は、深渕の新たな問題として浮上、農民と支配階級の間や、他の地域との間に、色んな問題がでてきた時代。
半四は、支配階級への庶民の反発心が生んだ人物かも知れません。実在の、おもしろい人物に、いろんな尾ひれ、伝説が加味されて行ったがでしょうか。

その伝説を、少し紹介しましょう。

弁当が仕事
ある朝、半四が畑仕事に出かけようと、例により台所で大弁当に飯をぎゅうぎゅうと詰め込んでいた。すると、そこへ奥方が来て「半四、おまんの仕事は弁当がやりゆうようなもんぢゃのうし。」と皮肉った。すると半四は弁当を二つに分けて、それを持って畑に行き、その日は鍬を畑の中に立てて、その柄に弁当をくくりつけ、自分は附近で別の弁当で昼飯を食うて、昼寝をして夕方のこのこと戻ってきた。
そこへ、丁度奥方が来て「どうぞね。半四、今日は天気はよかったし、仕事もたいちゃはかどったろうのう。」と言うた。
すると半四は、「いんげ奥さん、今日は弁当に鍬を当てごうて晩方まで見よりましたけんど、弁当はちっとも仕事をしませざったぜよ。まあ、畑へ行ってみなんせ。」
と言うてけろりとしていたということぢゃ。

どくれの半四、面目躍如。
もうひとついきましょうか。

高知行きの草鞋
ある日、旦那が半四に、「半四、急に高知へ行く用事が出来た。明日の朝は早いきに、それまでに高知までの草鞋をつくっちょけ。」と命じた。
そこで半四は、夕食後早速納屋で草鞋を作り始めた。翌朝早く目を覚ました旦那が納屋へ行ってみると、半四はまだ最中作っているので、「半四、まだ出来んか。もうそろそろ出かける頃ぞ。急げ。」と言うと、半四は「旦那、そう言うたち急にゃいきませんぜよ。今ようよ大津へんへ来たところですきに。」
一本の長い長い草鞋を作っていたそうな。

もうひとつ、尾籠なやつを。

ねぢゃあせざった
ある日、旦那が麦畑の見廻りに行くと、畑の入口に特大級の野糞がしてあって、こわいこと踏みつけるところであった。そこで、これはてっきり半四の仕業と睨んで、半四を呼びつけ、「今日、畑へ行ったら入口に太いねぢ糞をひっちゃあったが、ありゃ半四、お前ぢゃろうが。こわいこと踏みつけよったぞ。」と言うと、半四は、「いんげ、旦那、ひったこたあひったが、ねぢゃあせざったよ。」と言うて、けろりとしていたというが、半四の糞なら、そりゃあまこと太かったろうのう。

こんな話が、まあ、どっしこ残る深渕の半四。
しかし、逸話の中には、主人を助けたりする場面も多く、信頼の主従関係であったこともよくわかります。土佐の愛すべきどくれ、半四。
野中兼山の時代なので、昨日も書いたように、土佐のてんくろうやとっぽうこき、どくれ伝説の中でも元祖かも知れません。

半四に似いたどくれ者には、「西分村の半七」「朝倉の惣久郎」「戸波の半七」「窪川の万六」などなどが居ったそうな。

そうそう。こっからもうちょっと北へ行くと、物部川に、戸板島橋という橋が架かっちょります。戸板島という地名がありますね。昔は、物部川の中洲であったのでしょうか。
ある年、物部川が増水して、父養寺から向こうへ渡れんようになりました。そこで半四を呼んで来て、橋を架けてもらうことにしたそうです。呼ばれた半四、その機智と大力で川に大杭を立てて橋脚にし、それに、桁と戸板を渡して橋を架けたという伝説。戸板島という地名も、半四に由来する、というのは初めて知りました。

今日の話、図書館にある「半四と野市」という、昭和58年に野市の有志がつくった本から抜き書きました。野市では、今も、愛されるどくれの半四。


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