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猪ノ鼻峠〔5680〕2018/11/03

猪ノ鼻峠

2018年11月3日(土)晴れ!

今日は朝から会社に来てます。お昼、香川方面への用事があったので、国道を車で走りました。国道32号線。この、高松と高知を結ぶ国道の前身は、明治期に大久保諶之丞という人物が構想し、つくりあげた四国新道。香川用水を考え、瀬戸大橋の発想をしたのもこの人物と言うから、すごい。

 

阿波池田と琴平の間には、険しい山が聳えている。そんな事情で、相互の物資の往来にはとても不便をきたしておりました。つまり、あまり、行き来がなかった訳だ。そんな阿讃国境。

大久保さんが考えたのは、丸亀、多度津の港から金蔵寺、琴平を経て猪ノ鼻峠を越え、阿波池田、そして大歩危を通って大杉、高知へと向かう道。明治の新しい世の中。人や物資の往来は、これからどんどんと増えてゆく。それに対応した交通インフラが、四国の発展につながるんだ、と考えた大久保さん。

 

当時の猪ノ鼻峠は、人間が荷物を担いで通るか、馬に背負わせてなんとか山道を登るか、しかなかった。そこに、なだらかな勾配の道路を開削し、大八車や荷馬車が通れるようになったのが、明治27年。徳島からはタバコや薪炭。讃岐からは米や魚などが県境を越え、金比羅参りの人々が徒歩や人力車で通るようになる。

そんな状況で、峠には十数軒の運送屋、旅館などが並び、昼でも三味線の音が聞こえた、と、「阿波の峠 今昔」という本に書いてます。

 

こないだ、日経新聞に日本の峠を踏破しながら紹介している人のことが出てたけど、峠は、人を惹きつけるものがある。手元には「土佐の峠風土記」という本もあります。「阿波の峠 今昔」は、国道32号線の高知と徳島の県境にある「そば茶屋」さんに置いてあります。今日は、そこでおそばと鮎寿司を食べて、その本を見てきました。

 

昭和39年に、現在の猪ノ鼻トンネルが開通して、旧道の峠を通る人は居なくなりました。今日は、その旧道を走って峠へ。この旧道、実になだらかな傾斜。驚くほど、ゆるい坂道がつづく。人力で荷車や大八車を押すことを想定しての勾配だと思う。先人の知恵、努力だ。

一番標高が高い峠は、両側の岩を開削して通してました。少し広くなっており、数十軒の運送屋や旅館があった往時の賑わいを偲ばせてくれる。

昭和62年に書かれた「阿波の峠 今昔」には、「現在、旧峠には当時の家は一軒も無く、古びた地蔵尊が一体、藤の下に残っているだけである。」と書かれてるけど、そのお地蔵さんも、今日はよう見つけんかった。

 

明治期、劇的に人や物の流れを変えた峠道。標高550m

昭和の半ば、新しい国道トンネルが開通して、劇的にその姿を変えた。標高413m。

そして再来年。新しい年号になって、全長8.4kmの猪ノ鼻道路が完成し、新しい猪ノ鼻トンネル(4,187m)が開通する。標高は270mくらいだろうか。

この峠の、この風景は、もう、影響を受けることもない。静かに美しい猪ノ鼻峠。


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