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今日のにっこりひまわり 毎日健康社員日記

みかえり阿弥陀、百済観音〔5992〕2019/09/11

みかえり阿弥陀、百済観音

2019年9月11日(水)晴れ

昨夜。暑かったっすよね。ものすごく、暑かった。蒸せました。これで停電でもしてたら大変。考えられん。まだ停電している地域の皆さんに、心からお見舞いを申し上げます。

それにしても、夏。夏が完全に戻ってきました。

 

さて。日経新聞。日本経済新聞。会社でも取ってますが、皆さん読んでますか?

日経で、僕がまず最初に開くのは、最終面。いや、開かんでも、ひっくり返したら読める、最終面。そこは文化面で、なかなか興味深い文化芸術のこと、書いてることがあります。

今朝の「仏像 美のひそむ場所十選」でご紹介されてたのが、この像。

京都の永観堂禅林寺御本尊、阿弥陀如来立像。

永観堂か。紅葉でも有名っすよね。行ったこと、あります

なかなか見事な紅葉で、「えい。かんどうした。」というのがお約束。

朝からごめんなさい。

 

でですね、この阿弥陀如来立像。珍しい立ち姿ですよね。12世紀頃の作と思われている、木造の阿弥陀様。なんで見返ってるのか。

禅林寺を浄土念仏のお寺とした永観さんが、念仏を唱えながら阿弥陀如来の周りを巡っていたら、如来が、先導するように一緒に回り始めたんだって。で、ビックリした永観さんが立ち止まると、如来は左に振り返り「永観おそし」と言ったまま、姿が戻らなくなった、という言い伝え。筋を違えて戻らんなった訳ではないと思います。

でもこの立像、確かに、振り返って「遅いぞ」と言うてる表情にも見えます。面白いね。

 

阿弥陀如来立像と言えば、左足を少し踏み出したスタイルを思い浮かべます。鎌倉時代、運慶とか快慶とかが作った阿弥陀様は、左足を一歩前へ。これは、往生した者を、極楽浄土から阿弥陀様が迎えに来る姿を表現したもの、と、習った記憶があります。阿弥陀様にも積極的な振る舞いをしてもらった訳ですな。積極的に一歩踏み出す。

この写真の像は、それよりも少し前の時代のものだけども、なかなか臨場感にあふれ、魅力的な立像であります。

 

高校生の頃。ガリ版刷りプリントの文字が活字のように丁寧で美しかった木内先生という、日本史の先生がおりました。地味な印象の先生で、そんなに人気があった訳ではないけど、僕はとても大きな影響を受けました。木内先生。

木内先生が、飛鳥時代かれこれの授業をしてたとき。法隆寺の百済観音の説明を、なにか、取り憑かれたように、陶酔して、うっとりと喋り始めたのであります。地味なおじさんが、いきなり陶酔した表情で、百済観音の曲線の美しさやセクシーさなどを、熱く熱く語る姿。ちょっとね。変なおじさんに見えなくもなかったけど、僕は、こんなおじさんが、これほどまでに陶酔して入れ込む世界ってのは、きっと、すごく面白い世界に違いない、と思ってしまったのでした。迂闊にも。

 

あれが、僕の、歴史オタクへの道の入り口だった。

先生の影響ってのは、大きいと思います。あのとき、百済観音の写真に陶酔する木内先生と出会わなかったら、全然違う今の僕になってたと思いますもの。

 

あれから、広隆寺と中宮寺の弥勒菩薩像の違いとか、秘仏救世観音の物語とか、興味を持つようになったこと、思い出しました。この、少し変わった阿弥陀様を見て。

「永観おそし」の逸話は、永観堂のホームページにも掲載されてます。でも、阿弥陀立像の写真は、この日経の写真の方が、見返り感が出てて、良いね。

 

なかなかえい。かんどうした。


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