下水道2〔4626〕2015/12/15
2015年12月15日(火)薄曇り
下水道の話。一昨日のにっこりに、下水道のすごさ、重要さ、これからの可能性などを書きました。改めて下水道のことを勉強してみんといかん、などと思うたことでした。
で、公共下水道の水処理基準は、その地域地域によって違うそうです。で、工場が自ら処理して排水する場合などに比して、ビックリするくらい厳しい基準が課されちゅう、ということも知りました。
下水処理場、普段、気にしたことすら無いですね〜、そう言えば。
高知市の下水処理場がどこにあるのか、調べてみました。
浦戸湾の西、鏡川より北の下水を処理するのが、下知水再生センター。鏡川の南で、南嶺のまでの間の下水を処理するのが潮江水再生センター。南嶺の南側は、瀬戸水再生センター。そして浦戸湾の東側は、県管理の高須浄化センター、となっちょります。なるほど。ご存知でした?
写真は、高須浄化センターの前。左手が高須浄化センター。右手の白い建物が、下知水再生センター。
他の公共施設と違い、広いのに目立たん、そんな作りになっちょりますよね。どこにあったっけ?と思うような存在感の薄さ。これはもう、なんとなく迷惑施設という感じで、可能な限り目立たんように、何の施設かわからんように、建てられちゅうのでありましょう。
小学生の社会見学なんかでも、浄水場はよく行きます。小生も、小学生の頃に旭の浄水場へ見学に行った記憶がある。ところが、下水処理場を見学する機会はなかなか無いですね〜。これは、問題かも知れない。
下水道。
かつて、江戸時代、糞尿などは下肥となり、酸性土壌の日本の農地に撒かれて養分となって循環していました。それが、合成された化学肥料などができたことによって使われんなり、下水として処理されるようになった。
ところが。化学肥料でも、窒素はまだ、空気中から合成することができるにしても、リンなどは、合成できない。地球の鉱物として、限りある資源、リン。鳥の糞などから採取する方法も、これからは確立されてくるのかも知れないが、一番自然なのは、人間が摂取したリンを、糞尿などから採取することかも知れません。江戸時代にそうであった様に。
下水処理で出てきた汚泥からリンを採取する、というのは、まさに、そういうこと。江戸時代と同じ、循環社会。これは、新しい下水道ビジネスになるのかも知れませんね。
そんなこともあるので、下水道に対する認識を、もっともっと深めんといけません。子供の社会見学には、下水処理場をコースに入れるべきだし、普段から、一般の見学が気軽にできるようにして、告知することも必要でしょうね。こんな風に目立たんような施設にするのではなく、もっと目立たせた方が良いかも知れない。
下水道整備が進み、浦戸湾に流れ込む河川の水質は、どんどんと改善されてきました。ところが、そのキレイになった河川が流れ込む浦戸湾は、そんなにキレイになっていない。なので、浦戸湾に排水する下水処理施設に課せられた排水水質基準はこじゃんと厳しい。
浦戸湾がなかなかキレイにならないのは、かつて堆積したヘドロなどが海底に溜まっていること、そして、湾の出口が狭く、湾内に水が滞留する構造になっちゅうこと、などが理由だそうだ。
浦戸湾の平均水深が20mちょっとあるのに、浦戸湾出口の水深が10mというのも、水や汚染土が滞留する原因になっちゅうと思われます。
浦戸湾の出口を浚渫し、湾内から太平洋にそのまま傾斜していく海底にしたら、随分違うと思いますね〜。
知恵を使った浚渫と、高度な下水処理。
なんか、浦戸湾がもっとずっとキレイになる未来が見えてきた気がします。