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今日のにっこりひまわり 毎日健康社員日記

愚陀佛庵のパーキング〔5076〕2017/03/09

愚陀佛庵のパーキング

2017年3月9日(木)晴れ!

昨日から松山。愛媛県松山市。あるお客様の50周年記念式典、懇親会に参加してました。その式典で、坊ちゃん劇場の新作ミュージカル「52days 」ダイジェスト版公演が行われたんでありますね。2時間以上の公演を1時間にまとめた短縮版ですが、なかなか、面白い。坊ちゃん劇場での本編も、観てみたい。

坊ちゃん劇場というのは、すごい。地方では非常に珍しい常設のミュージカル劇場。常設。一年中、大勢の役者さんたちが出演してミュージカルを上演する。東京とかならいざ知らず、愛媛県東温市という地方で、常設、というのが、すごい。
しかし、今回の「52days」で11作目ということで、キチンと運営されてます。つまり観客もキチンと集め、収益もあげている、ということだ。
愛媛県東温市にそんな劇場をつくろう、と考えたこともすごいし、それを成功させていることも、すごい。まずは、志でしょうか。

「52days」は、松山が生んだ偉大な俳人、正岡子規と、松山中学で英語教師として過ごした文豪、夏目漱石の物語。
この二人、同い年なんだ。龍馬が暗殺された慶応三年、1867年生まれ。つまり、満年齢と明治の年号が一致する。
で、明治28年。つまり、二人が28歳の頃、松山市二番町で、二人は同じ家に下宿して過ごしたのでありました。52日間。
まだ、夏目漱石は英語教師で、文章で身を立てる前。しかし、間違いなく、この52日間の正岡子規との生活が、その後の漱石を生んだのだと思われてます。そりゃあ、そうだ。

「52days」は、そんな奇跡の52日間を、坊ちゃん劇場らしくコミカルにして温かいタッチで描いておりました。

その二人が暮らしたのは、二番町の上野某邸の二階建てのはなれ。二番町にあったその建物は、戦争で焼失。その後、松山城の城山の斜面、萬翠荘の横に再建されました。
2009年4月14日、その萬翠荘を紹介した際に、行きました。山の木々に囲まれた、質素な二階建て。その建物の説明文では、そこに夏目漱石が住んでいた、てな書き方やったので、てっきりその場所が漱石の下宿だと思い込んでました。そんな訳は、ないな。
僕がその建物を見た翌年、大雨による土砂崩壊で全壊、今も再建はされてません。

で、今朝、行ってみました。本当の、下宿があった場所。
その下宿は、漱石が、自らの俳号「愚陀仏」にちなんで「愚陀仏庵」と名付け、その漱石の寓居に転がり込んだのが、正岡子規。二階が漱石で、一階が子規。そこで、正岡子規が、松山の俳人たちを指導したということ。

愚陀佛は主人の名なり冬籠 (夏目)漱石
漱石寓居の一間を借りて
桔梗活けてしばらく仮の書斎哉 (正岡)子規

こんな句をやりとりしていた訳だ。楽しそうだね。いや、楽しそう。28歳の青春。

今はコインパーキグ。でも、前には「夏目漱石假寓愚陀佛庵趾」という碑が立ち、このパーキングの名前は「愚陀佛庵」。

人との出会いは、その後の運命を劇的に変えてゆく。そこに「志」が加わり、人生を豊かにし、社会を明るく豊かにしていく。そんな風景が、見えた気がする。


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