岩屋、35年後の10年後〔8196〕2025/09/23

2025年9月23日(火)曇り
まあまあ涼しくなりました。今週末、また30℃は超える予報やけど、季節は着実に秋へ向かって移ろってゆく。善き哉善き哉。
今日は高知県東部、田野町へ行ってました。帰りがけに立ち寄ったのが、大山岬の海蝕洞。海抜は、地理院地図で見ると約8m。かつて、太平洋の荒波に洗われてできた海蝕洞が、南海トラフ地震の度に隆起し、海抜8mになりました。
海水が入ってこない海辺の洞窟。室戸岬の、空海が修行、明星が口に飛び込んできて悟りを開いたという御厨人窟(みくろど)と同じで、恐らくは、昔から修験の洞窟だったのでしょう。岩の割れ目を降りていくところに「地蔵洞」という看板がありますね。
ここにはかつて、「岩屋」という喫茶店がありました。僕が若い頃からあった、海と夕日が美しいカフェ。今から10年前、老朽化によって閉店してしまいました。閉店直前、僕は、「岩屋」のママさんと話してます。35年間営業し、2015年4月に閉店。なのでオープンしたのは1980年で、僕が高校を卒業した年だ。
お店から見る太平洋は素晴らしくて、コーヒーを頼むと、お客さんの雰囲気に合わせたカップをママさんが選んで出してくれる、そんなお店でした。
それから9年経った2024年4月、同じ場所に「海辺の料理店 一音灯」というお店が開店しました。今日、立ち寄って海鮮丼を食べてきたけど、とても美味しかったです。店内の雰囲気も、窓から見える絶景も、10年前のまま。いや、懐かしい。
この海蝕洞も、10年前の35年前、つまり45年前と同じ雰囲気のまんま。時計の針が止まったような、不思議な感覚を味わってきました。悠久の時の流れの中でできあがった海蝕洞と、45年前の雰囲気そのままの料理店。