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今日のにっこりひまわり 毎日健康社員日記

人生初の沖ノ島〔4462〕2015/07/04

人生初の沖ノ島

2015年7月4日(土)沖ノ島は小雨

人生初沖ノ島。高知県宿毛市沖ノ島。いや、54年間生きてきて、49年間高知で暮らして、初めての沖ノ島。島根県の隠岐の島へ行ったことがあるのに。

昨日の夜、用事があって宿毛で泊まりました。で、朝7時に宿毛の片島港を出る定期船で、鵜来島経由の沖ノ島。沖ノ島は片島から約25km。定期船、沖ノ島では、弘瀬という港と母島(もしま)という港に寄ります。我々の目的地は母島。
我々の大先輩が、木金土だけ、歯医者さんを開業しちゅうのであります。元々、高知の市内で繁盛しちゅう歯医者さん。昔、子供さんが小さい頃に遊びに来てから、島の皆さんと仲良くなり、歯医者さんの居ないこの島に将来やって来て、歯医者さんをする、という約束をしたんですね。
で、子供さんが成長し、歯医者さんになって戻ってきたのを機会に、ご自分は、週末歯医者さんとして沖ノ島にやって来るようになった訳だ。

しかし、一通り診療してしまうと、そんなに患者さんが居る訳ではない。
島の人口は、ウィキによりますれば、2006年で283名。その歯医者さんの話では、島の現在の人口は誰も知らないが、150人くらいではないか、という説があるそう。なるほど。

かつて。
この島には3000人が暮らしておったと言います。山が深く、水が豊かな島であったきでしょうか。斜面にあったというたくさんの畑は、今は鬱蒼とした樹々が生い茂って痕跡すらありません。

沖ノ島の歴史。
承久の変の前、土御門天皇の頃。何かの事情で、源家に近い名家、三浦氏の係累が、無人島であったこの島にやって来て住み着き、弘瀬集落に移って徐々に勢力を伸ばしていった、という話。

その後、沖ノ島は、土佐領と伊予宇和島領に分かれちょったと言います。しかも漁業権などで入会地も多く、国境争いが絶えんかった、とのこと。
藩政期になり、野中兼山の時代。
大きな国境争いが勃発。で、幕府での裁判が行われて国境が画定しました。
たしか。
高知県立歴史民族資料館に、沖ノ島全体の模型がありました。あれは、国境争いを画定させる際の模型ではなかったかな。そんな記憶が蘇ってきます。

で。
弘瀬集落は、土佐領。歯医者さんのある母島集落は、伊予領。
歯医者さんの話では、その二つの有力集落はこじゃんと仲が悪く、ほとんど行き来もなかったそう。船だと15分の、ちっかい集落。歩いて行ってもそんなに遠くない。まあ、すごい崖の険しいところを通らんといかんが。
最近まで、その集落間では、結婚もなかったそうだ。もし、弘瀬の男と母島の女性が恋仲になったら、ロミオとジュリエット。今日お昼ごはんを食べた母島の旅館のご夫婦が、史上初めての、弘瀬と母島の男女のご縁であったのかも知れません。

さて。
写真は、その、弘瀬と母島の間の白岩岬。生憎の雨模様ですが、それでも美しい美しい風景。
向こうに見えるは姫島。いかがでしょう。女性が仰向けに寝ているように見えませんでしょうか。その姿から姫島と名付けられ、たぶんその名前から、悲劇的伝説が語り伝えられちょります。
母島のある男が、京へ上って暮らすことになった。そこで、高貴の姫君とデキてしもうた訳だ。名前は玉姫。う〜ん、いかにも。
で、その男は、沖ノ島へモンて来んといかんなりましたが、玉姫との別れが惜しいので、連れてモンてきてしまう。
ところが、その男には、沖ノ島に妻が。ひどい男だ。
流石に、そのまま連れ帰る訳にはいかん。沖ノ島が近づいてきてから、初めて、妻がここに居ることをカミングアウトした男は、しゅっと迎えにくるき、と言うて、あの無人島の姫島に玉姫を置いて、沖ノ島の妻の元へ。
しかし。当然、妻や親戚の歓待。そこで言い出せず、数日を過ごし、やっとのことで人々の反対を押し切って姫島へ迎えに行ったが、時遅く、玉姫は荒磯の巌の上で一人寂しく亡くなっていた、という伝説。

それはともかく、冬にはグレ釣りでこじゃんと賑わうという沖ノ島。今日も、石鯛釣りなどのお客さんがまあまあ。

釣りをしない人には、何も無い島、沖ノ島。
なにもない、しかし、人にとって大切なものが何でもある、そんな島、沖ノ島。今度は泊まりで来んといけません。


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