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今日のにっこりひまわり 毎日健康社員日記

潮江山、真如寺山、筆鉾山、筆山〔4465〕2015/07/07

潮江山、真如寺山、筆鉾山、筆山

2015年7月7日(火)ふったりやんだり

今日も梅雨空の高知。夜明け前、結構しっかり降りよりました。
写真は、今朝、4時過ぎの鏡川。鏡川大橋北詰の西側土手上から、上流方向を撮影してみました。実際はまだ暗い、午前4時過ぎの風景。

こうやってシャッタースピードを落として撮影してみますと、雲の切れ目から青空が顔を覗かせちゅうのがわかります。しかし地上には雲が立ち込め、いつもなら見える南嶺の山々は、雲の向こう。
丁度真正面辺り。筆山の先っぽが、少しだけ見えております。筆山。
筆山は、筆山。我々にとって、筆山以外の名称は馴染みがありません。しかし、あの山を筆山と呼ぶのが当たり前になったのは、いつの頃からなのでありましょう。山の名称は、時代や眺める場所によって、かなり違うてきます。

基礎知識として、あの山を筆山と呼ぶ理由。
それは、間違いなく、柳原の西側の鏡川畔から見たその山が、川面に映って筆のように見えるから。今から11年前に撮影した、この写真をご覧ください。
藩政期、文人たちが、その山の雅号として筆山と呼んでおったのかも知れない。藩政期には、通常、どう呼ばれておったのか。たぶん、潮江山。この呼び方が、古今を通じて一番使用されてきた名称やと思われます。

ただ、藩政期になって山内氏が土佐へ入国し、真如寺山とも呼ばれるようになっちょります。山内氏の前任地、遠州掛川から、曹洞宗の僧、在川和尚が呼ばれてきました。で、あの山の北麓、潮江天満宮の場所に「真乗寺」というお寺を開かせ、山内家の菩提寺としたのでありますね。その寺は、後に真如寺と名前が変わり、その南側の山も真如寺山と呼ばれるようになった訳だ。山内家の墓所が、その山につくられたのが、真如寺山と呼ばれるようになった理由かも。

さて。
潮江山、真如寺山、筆山。
明治11年3月に刊行された、河田小龍さんの筆による「高知市外全図」を見ますと、潮江山と書かれております。
明治26年刊行で、同じく河田小龍さんが描いた新撰高知市街地図にも、潮江山、と見えます。しかし。その「潮江山」という文字は、南の高見山の方まで含めた広い範囲にかかっちゅう。で、まさに筆山の部分には「筆鉾山」。ここで、「筆鉾山」という名称が初めて出現。

なるほど。
潮江山という名称は、あの、鷲尾連山から北に伸びてくる山々全体を言い、先っぽの山を筆山、筆鉾山、真如寺山と呼んだのか。

では調べてみよう。
大正14年発行の高知市街図。これでも、今の筆山の部分だけに「真如寺山(筆山)」と書かれちょります。昭和2年発行の高知市図でも、今の筆山の部分に「筆山」。

昭和10年発行の最新大高知市街地図は、なかなか面白い。
今の筆山の部分に「旧真如寺山(筆山)」。以前は真如寺山と呼ぶことが多かったが、今は筆山と呼ぶ、てな雰囲気が感じられるではありませんか。
で、その他の、小さなピークにもそれぞれ山の名前が書かれちょります。
今の高見山のところにはもちろん「皿ヶ峰」。筆山文化会館横から上がった天王墓地の東の山、あの、森赳中将のお墓のある山は、称名寺山。
筆山から南東へ下っていった斜面。そこに「旭山」とあります。斜面の、盛り上がった部分がそうやと思われる。
筆山から高見山へ行く途中、左側(東側)に盛り上がったピークがあり、それが鴨坂山。
高見山の南側、チャートの巨岩がたくさん転がる部分が太田尾山。その南に北中山。なるほど。

これら全部をひっくるめて、潮江山と呼んだのかも知れません。

さて。その後。
前後、昭和28年の高知市街図を見てみましょう。
現在の筆山にはどう書かれちゅうか。真如寺山 筆山。
二つの名称が併記されちゅうではありませんか。戦後間もなくは、まだ、真如寺山という呼び名が残っちゅう訳だ。いや、昭和39年発行の高知市街図にも、同様に、併記。なるほど。

筆山は、昭和28年、筆山市立都市公園という、高知市都市公園条例に基づいた公園となりました。通称筆山公園。真如寺山と呼ばれることがなくなり、もっぱら「筆山」になったのは、「筆山公園」になったからかも知れません。

しかし朝っぱらから、雲の向こうで見えない山の名前について、これほど引っ張ってどう?と思います。いや、ホント。


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