奥物部湖水祭りと鎮魂慰霊〔8157〕2025/08/15

2025年8月15日(金)晴れ!
八月や 六日九日十五日
今年も8月15日がやって来ました。80年目の8月15日。新聞誌面には、戦争の記憶を話す方々の悲痛なお話が並びます。しかし、実際に従軍された方の年齢は100歳を超え、生の戦争を語る声を聞くことができるのも、もう数年。
田中角栄の「戦争を知っているやつが世の中の中心である限り、日本は安全だ。戦争を知らないやつが出てきて日本の中核になったとき、怖いなあ」という予言は、今、まさに現実のものとなろうとしていて、恐ろしい。これからは、キチンと本を読んで実相を知ろう。ネットだと、自分の知りたい偏った情報しか目にすることがなくなる。そういった偏った知識で「自分は本当のことを知っている」と思い込むのが一番恐ろしいから。
近年の偏った、そして底の浅い言論を見るにつけ、「もっと本を読もうよ」「もっと勉強しようよ」と言いたくなります。
そんな80年目の8月15日。奇しくも「お盆」。鎮魂慰霊に相応しい雰囲気が漂うお盆。平和の尊さを噛み締めながらの鎮魂慰霊。
昨夜、酪農家さんと、「奥物部湖水祭り」へ行ってました。永瀬ダム建設に際して犠牲になられた方々の霊を慰め、水没した集落をしのび、そして五穀豊穣を祈願して始まったという「奥物部湖水祭り」は、63回目を迎えました。そう。このお祭りも、鎮魂慰霊から始まったのでした。なので、ダム湖には、たくさんの灯籠が浮かべられて美しい。
それにしてもすごいお祭りです。昨日は、県庁職員Nさんの車で早めに行ったので、大栃のJA駐車場に車が停められました。もう少し遅かったら、美良布からのシャトルバスになるところだったので、良かった良かった。
市長挨拶とか、よさこい踊りの披露とか、諸々の催しの後、19:00頃からはお待ちかねのダンスタイム。みんな、これを目当て、楽しみにしてやって来てます。
いつものように「パタパタ」から始まり、一番人気の「セクシーミュージック」や、意外と振り付けが難しい「お富さん」などで、盛り上がる盛り上がる。この老若男女が同じ振り付けで踊り狂うお祭りって、すごい。
屋台もたくさん出てて、生ビールもアメゴの塩焼きも飛ぶように売れてました。数千人が、この山中に集まって踊りまくる現代の奇祭、「奥物部湖水祭り」を、昨夜も堪能してきました。
あまりに楽しくて踊りまくってきたので、写真がほとんどありません。ごめんなさい。
このお祭り。年齢も性別も国籍もなにも関係なく、同じ音楽を見知らぬ人同士で一緒に踊る風景を見てると、平和の有り難さがしみじみ実感できます。ダム建設犠牲者さんの霊も、こんなに賑やかに慰められるとは思ってなかったでしょうねー。
鎮魂の形、鎮魂の姿は人それぞれですが、こういう慰霊も、とてもいい。と、思いました。
80年目の8月15日。あの戦争の記憶を後世につなぎ、平和のありがたさを噛み締める朝。