ヘクソカズラは屁糞葛〔8160〕2025/08/18

2025年8月18日(月)晴れ!
なんと、今朝はクマゼミの声も聞こえない。お日様が昇り始めても、本社棟、僕の部屋の外から聞こえてくるのはリンリンといった虫の声ばかり。お盆が過ぎると秋の気配、というのは本当やね。地球の気温はどんどんと上がるけど、生物の生態はそんなに急には変わらない。
しかし、結構急に変わる人間の生態も、あります。昨日、レジャープールのこと書きました。再開できない理由には、恐らくは、プールで遊ぶお客さんの減少もあると思います。もちろん子供の数も減っているけど、プールそのものの人気が低下しているのは否めません。
学校プールも減っておるけど、公共のプールも、1996年からいうとなんと半減だって。この、日経新聞の去年の記事によりますれば、暑さもその原因のひとつなんだそう。暑いからプール、ではなくて、暑いからプールはやめとこう、な訳だ。なるほど。
全国的に、施設が老朽化してきたプールは、更新のタイミングで営業をやめてしまうケースが多い、ということらしい。これって、ビン入り牛乳と同じ構図だ。
近年、ビン入りの牛乳を製造するメーカーが減りました。大手では、森永さんも明治さんもやめたし、中小乳業でも製造をやめるところが相次いでます。これは、ビン入り牛乳の需要が減っている中で、充填設備の更新費用が非常に高くなっており、投資が回収できない、という判断から設備更新時期にやめてしまう、という構図で、プールと同じやね。
ちなみに弊社のビン商品充填ラインは比較的新しく、まだ10年以上は更新の必要がないので、やります。続けます。製造を休止したメーカーさんの分もご注文が入ったりするので、製造量は少し増えたりしてね。
さて。写真は、本社棟の僕の部屋の前。リンリンという虫の声は、この草叢から聞こえてきます。この小さな花、ヘクソカズラだ。なんとなく外来種みたいな存在感で文字通り「蔓延ってる」けど、れっきとした日本の在来種。万葉集にも出てくる、昔からの日本在来植物。
漢字で書くと「屁糞葛」。酷いねー。葉っぱとかを潰すと強烈な悪臭を放つことから、こんな名前になりました。酷いねー。でも、花はこんなにも可愛らしい。そこで、こんな諺があるんだそう。
屁糞葛も花盛り
これ、現代コンプライアンス的にはいかがなものか、な諺。いや、いかがなものか。ヘクソカズラ、傷つけたりしなければ悪臭もないので、生い茂った夏草の間に咲く小さな花は、可憐。
レジャープールは減り、ビン入り牛乳も減ったけど、ヘクソカズラは、万葉の昔から屁糞葛などという酷い名前にも負けず、可憐に咲き続けているのでした。
さあ。お盆明けの月曜日。張り切って頑張って仕事仕事!