王道〔8185〕2025/09/12

2025年9月12日(金)晴れ!
幾度か書いてきたけど、僕は「手打ちうどん」というものを初めて食べたのは半世紀以上前、小学生の時。追手前小学校への通学路に突然できた「二十四万石」といううどん屋さんでのことでした。
それまで、大衆食堂で出てくる京風うどんしか食べた事のなかった高知県人にとって、あの、麺が角ばったシコシコの腰があるうどんは衝撃的で、開店セールの安さもあって鮮烈なデビューであったと記憶します。
ウィキによると、香川県は元々うどんの生産、消費量が多かった県やけど、うどんを香川の名物にしよう、という動きが始まったのは1960年代のこと、らしい。なので二十四万石の開店は、そういった流れの中でだったのかも知れません。
ただ、香川が「うどん「「うどん」とうどみ出したのは、1990年頃からだったような気がします。仕事で香川方面へ行った際、小縣家のしょうゆうどんを食べて、こんな食べ方があるんたーと感心したのは、確かその頃。1990年代。
そして「うどんブーム」なるものが始まり、色んなうどん屋さんをハシゴするような文化が根付いてゆく。近年はまた、すごいよね。
この、ウィキの「ブーム」に紹介されてる写真は、間違いなく土器川沿いの「なかむらうどん」だ。裏手のネギ畑から自分でネギをちぎってきて、刻んで入れてたのは、昔のこと。今みたいに人気店になると、それはちと難しい。「なかむら」のうどんは、柔らかめ。釜玉にするのに丁度いい感じの麺。
色んな種類、色んなバリエーションのうどんが楽しめるのも、香川の良いところ。いつも、新しい発見があったりします。
そんな中。
昨夜は高松に泊まってました。午前中、帰社する必要があったので、朝6時から営業しているうどん屋さんを探して、食べてきました。行ったのは「うつ海」というお店。いやー、王道でした。讃岐うどんの王道。
これは「かけ小」。小なのに、なかなかのボリュームで、太めで腰のある麺が、いかにも手打ち、讃岐うどん。これで310円なのは、まさに王道。なんか、久々に、こういう讃岐うどんらしい讃岐うどん、食べました。昔、初めて二十四万石で手打ちうどんを食べた時のこと、思い出しました。
三省堂新明解国語辞典「王道」
1.権力・武力によらず、仁徳を基として国を治める方法
2.事をするに当たって、そうするのが最も正当だととらえられる方法。
1980年代、「うどん」「うどん」とうどみだしたのは、このような王道の讃岐うどんから。