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高速道路のない風景〔4765〕2016/05/02

高速道路のない風景

2016年5月2日(月)皐月晴れ!

それにしても良いお天気。連休中の方は嬉しいでしょうね〜。いや、本当に良いお天気。

ここはいつもの野市、上岡。向こうの小山が上岡八幡宮さんが鎮座まします上岡山。田んぼの向こうに物部川左岸の堤防。
撮影するのに立っている場所は、八幡様の参道をまっすぐ伸ばしてきた場所。上岡山の手前に、太平洋戦争末期の米軍空襲で破壊された鳥居の脚が見えます。

その手前。写真では見難いですが、小さな木杭が打たれている。写真左手の田んぼの向こう、堤防の手前には、赤い三角旗が何本も立てられているのも見えます。そうか。ここに道路ができるのか。
いや、迂闊でした。
こないだ、高知東部自動車道の、なんこく南インターチェンジと高知龍馬空港インターチェンジの間が開通した、てなことを書きました。で、のいちインターとの間は、まだ少し時間がかかりそうだ、とも。その、まだ工事が始まってもいない区間。それは、ここを通るんだったんだ。

八幡様の南東には、静かな田園が広がる。それはそれは静かな、のどかな田園風景。そして八幡様の森。
ここに、高速道路が通るのか。この美しくも静かな風景に。八幡宮の神様は、その高速道路を、どんな思いで見ることになるんだろうか。この貴重な美しい風景を、今のうちに堪能しておかなくてはなりません。

ところで、田んぼ。
以前にも書きましたが、日本を含むアジア地域は、酸性土壌が多い。しかし、急峻な山から流れてくる豊かな水にも恵まれている。そんな環境が、このような水田稲作を生み出し、巨大な人口を支えてきた歴史。
なぜ、水田稲作が酸性土壌に強いのか。

土の色をよく見ていればわかってくる、と、土壌学者は言います。水を張る前は、黄色かったり赤かったりする土も、水を張り、田植えをして2週間もすれば、青っぽい色になる。これは、水を張ることによって低酸素状態になり、還元環境となって、酸化鉄が溶け出して鉄になることによるそうです。しかも、酸化状態では溶けなかったリンが水に溶け、稲に供給されるようになる。
酸性土壌でも、こうすれば、農業生産が活発に行えるようになり、大量の人口を支えることが可能となる訳だ。

土壌学者に言わせますと、日本の歴史も、水田稲作に適したかどうかが規定している、ということになる。邪馬台国や大和朝廷もそうですし、地方に稲作が広がったことによって、現場の武士が力を持つようになり、中世の日本の勢力図が出来上がったとも言う。
奥州藤原氏が衰退したのは、奥州が「黒ぼく土」という土壌で、雑穀生産が主体であり、稲作をしようとしても灌漑用水が漏れ、リンやケイ素が欠乏しやすかったから、となります。
戦国期に信長や秀吉が天下を取ったのも、もちろん、肥沃な沖積平野を本拠としたからですね。

いろんな学者さんの本を読んでいると、地球というのは、様々な、本当に様々な要因が複雑に絡み合って歴史を作ってきたことがよく解る。
土壌学者に言わせると、石炭紀に酸素濃度が急激に上昇したのは、太陽光獲得競争の中で樹木が上へ上へと伸び、その構造を支えるためにリグニンという物質で覆われるようになったから、と言います。リグニンは微生物によって分解されにくい。分解されない木質はそのまま泥炭土となり、大量の二酸化炭素を固定化したまま地中に眠る。で、酸素濃度が上昇する。

その後、再び酸素濃度が下がり、地球を低酸素状態にしたのは、リグニンなども分解してしまう微生物が現れ、地球を覆うことになったから、と土壌学者は、言う。2億5000万年前、ペルム紀末の、地球史上最大の大量絶滅を引き起こした低酸素状態は、この微生物の働きによるところが大きい、と言うのが土壌学者。

火山学者、特に、LIPSと呼ばれる巨大火山を研究する学者さんに言わせると、ペルム紀末の大量絶滅は、地球の活動によって巨大火山の長期的噴火が促され、二酸化炭素や硫化水素が大量に放出され、酸素濃度が低下、気温や水温がとんでもなく上昇したことによる、となる。

どちらも、たぶん、正しい。
地質年代規模で地球を俯瞰すると、様々な要因が重なり、とんでもない環境変化を繰り返してきていることがわかります。

ひょっとしたら、現代は、地球が生み出した霊長類という生物の営みが引き金になって、6500万年前に巨大隕石の衝突によって引き起こされて以来の、大量絶滅が始まっているのかもしれない、と語る理論物理学者も、います。


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