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安土城の天主〔4924〕2016/10/08

安土城の天主

2016年10月8日(土)薄曇りでんがな

昨夜は大阪に泊まっちょりました。一昨日の朝走ったウェアの洗濯ができんかったので、今朝のランは無し。ウェアが鞄の中で発酵し始めてるんだもん。

で、今日は滋賀方面。お仕事。少し時間があったので、午前中、安土に寄っちょりました。そう。信長ゆかりの安土。安土桃山時代の安土。楽市楽座の、安土。人生初安土でした。

安土駅を降りて、荷物を預けるコインロッカーを探すも、駅には無い。ふと駅前を見ると、派手な看板を掲げたお店が2軒。どちらも「観光案内」「手荷物お預かり」「レンタサイクル」と大きな目立つ文字で書かれた看板を掲げているではないか。
そのうちの一軒からおじいちゃんが出てきまして、なかなか積極的な勧誘が始まった。

僕は、そういうの、ちょっとアレなので、スルーしてしまいました。観光地における積極的な勧誘、ちょっと、苦手なんでございます。そこの歴史とか文化とかに身を委ねる為に訪れているので。おじいちゃんには申し訳なかったですが。
で、少し遠い安土城址や博物館は諦め、駅の反対側にある「安土城郭資料館」とかなんとかいう施設へ行ってみました。ここなら荷物を抱えたままでも大丈夫だ。

入場料200円。その資料館の目玉は、これ。
安土城の復元模型でございますな。いや、なかなか立派。実物の20分の一、という。ホントかな。
安土城がどんな構造でどんな建物であったのかについては、昔から、様々な議論が繰り広げられてきちょります。なんせ、信長が1579年に完成させた安土城、3年後の1582年には謎の火災によって焼失してますので。本能寺で信長が討たれた後のこと。

まあ、現代の我々から見てもとんでもない規模の、様々な独創的な意匠を凝らした建築物だったと言われちょります。そりゃあ、信長ですきんね。
この城について、ルイス・フロイスが有名な文章を残しちゅうのはご承知の通り。

「中心には、彼らがテンシュと呼ぶ一種の塔があり、私たちの塔より気品があり壮大な建築である。
この塔は七重からなり、内外共に建築の妙技を尽くして造営された。事実、内部にあっては、四方に色彩豊かに描かれた肖像たちが壁全面を覆い尽くしている。外部は、これらの階層ごとに色が分かれている。あるものはこの日本で用いられている黒い漆塗りの窓が配された白壁であり、これが絶妙な美しさを持っている。ある階層は紅く、またある階層は青く、最上階は全て金色である。このテンシュは、その他の邸宅と同様に我らの知る限りの最も華美な瓦で覆われている。それらは、青に見え、前列の瓦には丸い頭が付いている。屋根にはとても気品のある技巧を凝らした形の雄大な怪人面が付けられている。」

まあ、外国人の表現なので、より一層不思議な感じが醸し出されちゅうのだとは、思う。
この文献や、信長家臣、太田牛一の「安土日記」が、重要な参考資料となって、安土城の外観はどれも、概ねこんな感じ。

しかし。
この模型、パッコリと割れて内部が見えるようになっちょります。スイッチひとつで。で、内部は、4階まで、吹き抜け構造。その吹き抜けには大きな宝塔が設置されている。
3階の部分には空中にせりだした、舞台。その上には回廊。建物を横切るような回廊も。

これ、加賀藩の大工の家に伝わっていた「天主指図」という資料に書かれちゅう姿。それが、安土城の設計図である、と考える研究者は、このような特殊にして壮大な復元図を描くんでありますね。

この「安土城郭資料館」の復元模型も、概ね、その説に従ったものになっていると思われます。たしかにすごい。こんなお城があったら、見て見たい。独創性は、他の日本人に比して群を抜いていた信長だけのことは、ある。

有名な話であるが、この高層建築は「天主」。通常、我々はこんな建物のことを「天主閣」と呼びますが、この呼び名は明治になってからですきんね。通常は「天守」。
高知城の絵図なんかを見ると「テンス」と書かれちょったりします。
元々は、入母屋や切妻の屋根の上に望楼を乗せたものなんでしょうかね。戦国後期に流行り始め、藩政期初期までつくられた、天守。テンス。

それにしても、この復元模型が実物に似いちゅうとしたら、なかなかのもんだ。すごいでよね。で、信長は、この天主に住んだと言います。安土城以後は、天守は天守で、本丸御殿などが執務空間であったり居住空間であったりになりました。

琵琶湖畔に聳えるこの威容。非常に宗教的な施設であり、信長の人格や思いが伝わってくるものであるかも知れません。
数年間しかこの世に存在しなかった建物が、400年以上経過した今でも、人々の心を踊らせる。


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