金星とあかつきと特急「金星」〔7489〕2023/10/17
2023年10月17日(火)快晴!
昨日はキンモクセイのこと書いたので、今朝はキンセイ。金星。今朝4時半、本社棟の前から金星を撮影してみました。右手の樹が、キンモクセイ。金星の真上には、獅子座のα星、レグルスが見えてますね。春の大三角形を構成するレグルスが、もう、見え始めました。夜明け前の東の空には、もう、冬の向こうの春が訪れ始めています。
金星。金星については、このにっこりでも幾度も書いてきました。探査機「あかつき」の、執念の復活物語とか。宇宙探査というのはトラブルがつきもので、それをいかにして乗り越えてきたのが人類の歴史。特に、1950年代後半から1970年代にかけて、アメリカとソ連は熾烈な宇宙開発競争を繰り広げてました。
金星に最初に接近したのはアメリカのマリナー2号。その際に、金星表面の凄まじい環境が判明した訳やけど、「2号」というからには「1号」があった訳で、マリナー1号は、アメリカが始めて地球外へ送り込む無人探査機やった訳やけど、打ち上げ後4分でコースを逸れ、爆破されたのでした。僕が1歳の頃やね。
その原因は、バックアップ用の誘導コンピューターのプログラムを書く際に「ハイフン」が一つ抜け落ちていたから、と言われてます。「史上最も高くついたハイフン」として有名。
結局、準備されていた予備機がマリナー2号として打ち上げられ、ミッションは成功したのでした。
なんか、先日の「全銀システム」のトラブルがプログラムミスだった、という話を思い出すよね。
金星の話でした。マリナー2号でアメリカは金星に接近した訳やけど、その後はソ連の独壇場。ここにまとめてますので、お読みください、旧ソ連の、金星にかける情熱ってすごいね。
金星といえば、かつて、名古屋と博多の間を寝台特急「金星」というのが走ってました。この車両、寝台と座席を両方使用できるという電車特急で、国鉄が、夜は寝台列車で運用し、日中は普通の特急で運用する、というハイブリッドな構想でつくったもの。朝、名古屋に到着した「金星」は、寝台を解体して座席にし、特急「しらさぎ」となって富山へ往復。再び寝台に戻して「金星」になって博多へ、という運用。すごいね。特急なのに向かい合わせという座席の評判はあんまし良くなかったみたいやけど。まあ、色々と工夫はしてた、国鉄。
「金星」は、1968年の 「ヨンサントウ」ダイヤ改正で登場し、1982年11月に廃止。
手元の、僕が東京から帰省する際に買ったポケット時刻表1981年11月号を見ると、「金星」、ありました。名古屋発22:50で、博多着9:39。今なら、朝6:20発の始発の「のぞみ」に乗ると、博多着が9:39。奇しくも、同じ時刻に到着。なるほどね。
あれから40年以上が経過するけど、金星は、まったく変わらずに明けの明星、宵の明星として一際明るく輝く美しい星。