百葉箱と最高気温〔8148〕2025/08/06

2025年8月6日(水)晴れ
あれから80年。決して僕らが忘れてはならない日。8月6日。その日の広島は、最高気温が31.5℃。暑い暑い広島でした。
昨日、国内最高気温の記録が更新されまくったというニュース。まず、先日、兵庫県丹波市で観測された41.2℃に並ぶ気温が群馬県桐生市で観測。すごいねー、と思ってたら、直後に、同じ群馬県の伊勢崎市で41.8℃だって。一気に0.6℃も更新する気温が観測されたのでした。こりゃあ、まだまだ行くかも知れんね。この勢いだと。
さて。実は、大正12年(1923年)の今日、徳島県鳴門市で、42.5℃という気温が観測されています。これ、気象庁の観測所ではなくて、気象庁から委託された「区内観測所」で観測されたもの、ということで、現在では正式な記録としては認知されていません。板野郡役所のちゃんとした観測所やけどね。その月の徳島市の気象データはこれ。確かに、これは暑い。こういう気象状況の中で、42.5℃という気温が観測された訳だ。
当時の観測は、百葉箱で行われてたんでしょう。僕らが子供の頃には、どこの小学校にもあった百葉箱。AI君によると、百葉箱は1863年にスコットランドの灯台設計技師トーマス・スティーブンソン氏によって発明されたとのこと。二重鎧戸と白い塗装、それに、地面から1.2mー1.5mの高さということで、直射日光や雨、地熱などの影響を排除した観測施設。
会社に一番近い、南国市立日章小学校へ見に行ってみたら、あった。ありました。既に扉はなく、ただ放置されているだけの百葉箱だったオブジェが、ありました。
鳴門市撫養でも、百葉箱による観測が行われてたんでしょうかね。確かに、かなりアナログな施設ではあるので、誤差はありそう。ちょっとしたことで1℃とか2℃は変わりそうですもんね。ちなみに気象データは、「露場」と呼ばれる施設で観測され、かなり精密なデータが得られているんだとは思います。
現在の高知地方気象台の露場はこれで、「南国日章」の露場はこれで、「後免」の露場は、これ。
百葉箱は、明治7年に日本に導入され、翌年に「百葉箱」という日本名がつけられ、気象観測では重要な役割を果たしてきたのでした。ちなみに「露場」は、明治の昔から現在までずうっと「露場」。「露場」は「露場」。しかし百葉箱は、1993年に気象台などの正式な観測では使われなくなった、と、ウィキ。
日章小学校の、今は使われなくなった百葉箱。昭和感満載のブランコ、シーソー、うんてい、古タイヤの向こうに立つ姿が「昭和」で、いい。誰もいない夏休みの校庭。クマゼミの合唱の中の、昭和。